歯のヤニはないほうがいいに決まってる!真っ白にならなくても、せめて清潔にしていたいですよね。
歯のヤニ取りで一番重要なのは、「歯を傷つけずにヤニを取り、歯の表面をツルツルに保つ」ことです。なぜなら、歯を傷つけると、凸凹とした歯の表面に更にヤニが付きやすくなるという悪循環に陥るからです。
巷にあふれるヤニ取り方法、実はどれでもいいというわけではないのです。その中には歯に危険な方法もいっぱいあるのをご存じでしたか?やみくもにヤニ取りをする前に、歯にヤニがつくメカニズムを知り、ヤニを取るポイントを押さえることで安全な方法で取ることができるようになります。
自宅でできるおすすめのヤニ取りグッズ 、一刻も早くきれいにしたい方には歯医者でのおすすめメニュー をご紹介しますのでご自分にあった方法を選んでみてくださいね。ヤニを取って歯本来の白さを取り戻しましょう!
Contents
1. 歯にヤニがつくメカニズム
歯についたヤニを安全かつ確実に取るために、まず歯にヤニが付くメカニズムをご説明します。
歯の表面は、ペリクルと呼ばれる唾液に含まれるうすいタンパク質でコーティングされています。このぺリクルは、食後の強い酸や熱い食べ物・冷たい飲み物の刺激から歯を守っています。ところが、ペリクルはタバコに含まれるタールと結びつく特性があります。これがヤニ汚れです。
数時間以内であれば、 ぺリクルとタールの結びつきは弱いので普通に歯ブラシをすれば取れます。ところが、早い人で半日、遅くとも1日くらい経つとぺリクルとタールは絡み合って強固に歯の表面にこびりつきます。
歯磨き下手な人 は、取り残しの汚れの上に、ぺリクルとタールがさらに密に絡み合った状態になります。こうなってくると1回歯ブラシで表面をこすったぐらいではほとんど落ちません。
2. 歯のヤニを取る3つのポイント
歯のヤニを取るポイント は、煙草を吸ったら毎回かならず、すぐに歯を磨くこと です。とはいえ、それはとっても難しいと思うので次のポイント を押さえましょう。
歯のヤニを取る3つのポイント
- ヤニ取りに効果のある成分が入った歯磨き粉を選ぶ
- 歯に傷をつけない(再付着を防ぐため)
- ぺリクルごと汚れを除去する
2-1. ヤニ取り効果のある成分が入った歯磨き粉を選ぶ
歯のヤニを取るために、ヤニ取りに効果のある成分が入った歯磨き粉 を選びましょう。平成27年3月25日に、厚生労働省が薬用歯磨き粉の製造販売基準で明確にたばこのヤニ取りに効果がある成分を発表しています。
ヤニに効果がある有効成分 は次の通りです。
- ポリリン酸ナトリウム
- ポリエチレングリコール(別名マクロゴール、略称PEG)
- ポリビニルピロリドン(別名ポビドン、略称PVP)
たばこのヤニ除去について効果・効能を掲げるときは必ず1成分以上配合しなければならないとされています。歯磨き粉を選ぶときは、これらの成分が入っているかチェックしましょう。
2-2. 歯に傷をつけない(再付着を防ぐため)
ヤニの再付着を防ぐため、歯に傷をつけない ようにしましょう。
歯磨き粉を選ぶ時の注意点は、有効成分だけでなく研磨剤 にも注目しましょう。成分表に「清掃剤」や「研磨剤」と書かれている成分です。研磨剤は、配合する成分によって硬さが違います。
硬さの強い成分が入っていたり、研磨剤の配合量が多いと歯に傷がつきやすくなります。 それから、磨くときの摩擦も重要です。硬さの弱い研磨剤でもガシガシと力強く磨けば当然歯が削れます。
物の硬さをあらわす単位として「モース硬度」というものがあります。硬さを10段階であらわし、数字が大きくなるほど硬くなります。ちなみに歯の表面(エナメル質)は硬度6~7です。歯磨き粉に含まれる主な研磨剤の硬度は次のとおりです。
できるだけ硬度の低い研磨剤 で配合量の少ないもの を選びましょう。
配合量は残念ながら成分表からは見ることができませんが、歯みがき粉の成分表示要領として「製品における分量の多い順に記載する」と規定されています。
そのため成分表で真っ先に【研磨剤】と表記されている歯磨き粉や「ヤニとり専用」 や「ステイン除去」 と謳っている歯磨き粉は研磨剤の配合量が多い と考えてよいです。
研磨剤の粒子が荒い、配合量が多いという歯磨き粉を使用するとザラザラとした舌触りがありますので、ひとつの目安にするとよいでしょう。
ヤニに効果のある歯磨き粉を使うときは有効成分のチェック 、低研磨であること 、力強く磨かないこと が重要です。
2-3. ぺリクルごと汚れを除去する
付いた汚れはぺリクルごと取り去りましょう。歯にこびりついたヤニを落とすにはペリクルごと落とすこと です。
一度にすべてを取り除くことは難しいですが、歯についたヤニ汚れは振動に弱く、ブラシを小刻みに2~3mm前後させると少しずつ剥がれていきます。
3. 自宅でヤニを取るおすすめグッズ5選
実際にどうすればヤニがとれるのか、おすすめグッズを紹介します。
ホワイトエッセンスシェールクリア 100g (
円(税込)、ホワイトエッセンス)「自宅でも特別なオーラルケアができるように」と開発されたシェールクリア。全国200医院に展開する審美歯科のフランチャイズチェーン本部「ホワイトエッセンス(株)」が開発した歯磨き粉です。
実際に、歯科医院でのクリーニング施術で使用されている「サンゴパウダー」が、ヤニ汚れを除去し、白い歯へと導いてくれれます。 サンゴパウダーは、歯にやさしく汚れを吸着除去してくれる ので、歯の黄ばみやヤニ汚れが気になる方は、試す価値ありです!
忙しい毎日で、歯医者さんに行って治療をする時間がない方でも、シェールクリアを使って自宅ケアをすることで、ツルツルな白い歯を手に入れることが出来ます!また、フルーティーな香り漂うアプリコットミント味が、磨き上がりの気分も華やかにしてくれます!
Amazonと楽天の通販サイトから購入ができるので、気になる方は是非お試しください。
アパガードリナメル 120g (2,345円(税込)、APAGARD) ※2021年3月22日時点
アパガードリナメルをおすすめする理由は、ヤニの溶解除去成分「マクロゴール400(PEG-8)」「ポリビニルピロリドン(PVP)」が配合されているからです。また、ナノ粒子の「ハイドロキシアパタイト」が、歯の傷を修復し表面をツルツルにしてヤニを付きにくくします。
歯科医院専売の歯磨き粉で、一般に店頭で販売しているアパガードとは異なる処方になっています。
LOFTや東急ハンズ、Amazonや楽天で購入することができますが、医薬部外品ですので、できればかかりつけの歯医者に問い合わせて、歯科医の指導を受けてからご使用いただくほうがおすすめです。
SUPERSMILE 119g(2,325円(税込)、スーパースマイル) ※2021年3月22日時点
スーパースマイルをおすすめする理由は、メーカーが独自に開発したカプセル化した酸化カルシウム成分(カルプロックス)によりぺリクルを分解することができる からです。
カルプロックスは、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムによる複合成分で、それぞれ次の効果があります。
- 酸化カルシウム→ペリクルの汚れを腐食し、分解
- 水酸化カルシウム→汚れを落とし、殺菌
- 炭酸カルシウム→分解されたペリクルを研磨、汚れ落としを補助
これにより、歯を傷つけることなく安全な方法でぺリクルごとヤニ汚れを除去する ことができます。オリジナルミント、アイシーミント、グリーンアップル、マンダリンミントの4種類の風味から選ぶことができます。
ドラッグストア(ツルハドラッグ、くすりの福太郎など)やLOFT・東急ハンズ、Amazonや楽天など通販で購入することができます。
音波歯ブラシ「ダイヤモンドクリーン」 (31,040円(税込)、ソニッケアー) ※2021年3月22日時点
音波歯ブラシ をおすすめする理由は、音波歯ブラシから発生する波動エネルギーの振動により密に絡み合ったヤニ汚れを除去できるから です。音波ブラシを活用することによって歯医者さんが推奨する上手な手磨き方法(スクラビング法)がだれでも簡単に再現できます。
特にこちらの商品を製造したメーカーのソニッケアー は科学的な効果が実証されており、世界的に最も研究と評価がなされています。ただし、どの歯ブラシにも言えることですが、基本的にはきちんとブラシの先が歯面に当たらないとヤニ汚れは除去できません。ヤニを取るにはブラシを的確に歯面や歯間にあてる操作をすることが重要になります。
音波歯ブラシのメリットは、歯ブラシを振動させることが苦手な人もブラシを歯面へあてるだけで、上手に磨くことができます。
歯ブラシ「マイナスイオン歯ブラシ」 (543円(税込)、キスユー) ※2021年3月22日時点
キスユーの「マイナスイオン歯ブラシ」 は、内臓されたリチウム電池からマイナスイオンを流してヤニ汚れを効率的に取り除きます。 学術論文も発表されており、科学的に検証をしているところも誠実さを感じます。
音波歯ブラシに比べて値段が安いのも魅力的です。ただし、音波歯ブラシのようにブラシヘッドが動くわけではないので、きちんと手磨きしてください。
ブラシの先を歯面にあてているだけでは意味がなく、歯ブラシから流されたマイナスイオンの力で弱くなったヤニ汚れをブラシの毛先で剥がして払い落としてやることが重要です。
ヘッドを極細レギュラー、極細コンパクト、極細スリム、山切レギュラー、フラットレギュラー、フラットスリム、子供用の7種類から選ぶことができます。ブラシの硬さはやわらかめ、ふつう、かためと3種類からチョイス可能です。
ドラッグストア(マツモトキヨシ、ほか)やLOFT・東急ハンズ、Amazonや楽天など通販で購入することができます。
安いといって侮ることなかれ、手軽に始められるグッズとしておすすめします。
4. 歯医者でヤニを取るおすすめのメニュー
おすすめのグッズを試したけど、取れなかった!という方もいらっしゃるかと思います。市販品で頑固なヤニを落とすには時間がかかるんです。
「一刻も早くきれいにしたい」そんなあなたには歯医者に行って自費の「着色汚れを除去する“クリーニング”」 をおすすめします。歯医者によってもメニューがさまざまですが、ヤニ取りを希望する人におすすめしたいクリーニングの内容は、「超音波スケーラーによる歯石・着色除去」、「ジェットパウダー洗浄」、「歯面研磨(PMTC)」です。
ところが、歯医者によって設備が異なるため、クリーニングを予約しても必ずしもこの3つをやってくれるとは限りません。事前にホームページを見たり電話で問い合わせたりして、この3つを提供してくれている歯医者を選ぶとよいでしょう。
クリーニングに力を入れている歯医者は、ホームページ上で「着色除去」や「ステイン除去」とクリーニング内容を紹介していますので、ひとつの目安にしてみてくださいね。
また、予約するときは「たばこのヤニが気になるので、ヤニを落とすクリーニングをお願いします。」と伝えて予約すれば、あなたのヤニはキレイに落としてもらえるでしょう。
- 超音波スケーラーによる歯石・着色除去
スケーラーから発生する超音波による振動で汚れを浮かせながら、すみずみまでキレイにしていきます。歯石と表面が固くなった頑固なヤニ汚れに特に効果的です。
- ジェットパウダー洗浄
塩のジェットパウダーを噴霧して、ガンコな汚れを取り去ります。この器具を使うと、汚れを落とす効果は抜群で、こびりついたヤニをごっそり取ることができます。
ただし、この方法だけで終了すると、歯の表面がザラザラになり、再びヤニやプラーク・歯石が付着しすくなるため、施術後は必ず仕上げの歯面研磨(PMTC)をすることが大事です。
- 歯面研磨(PMTC)
専門用語で、プロフェッショナル・(メカニカル)ティース・クリーニングと呼んでいます。専用の器具に虫歯予防に効果のあるフッ素入りのペーストなどを付けて、磨き上げていきます。
研磨剤ペーストには、数種類の粒度があり、粗いペーストは汚れを取ることに使用し、細かいペーストは仕上げ研磨に使用します。
5. おわりに
ここまで読んでいただいたあなたなら、どうすれば歯のヤニ取りができるのか、どのようなグッズや歯医者を選べばいいのか、自分で判断できるようになっていると思います。
あらためてお伝えすると
- ヤニ取りに効果のある成分が入った歯磨き粉を選ぶ
- 歯に傷をつけない(再付着を防ぐため)
- ぺリクルごと汚れを除去する
の3つを守って汚れを落とすことが、ヤニを改善する条件です。歯についたヤニ汚れが与える影響は結構あなどれません。
本来、歯は白いというイメージだからこそ余計に目立つヤニ汚れ。
正しい方法でヤニを落として、口もとから清潔感と品のある雰囲気を手に入れましょう。