「コーヒーをよく飲むけど、着色が心配!!」「そもそもコーヒーって着色するの?」
この記事ではそんなコーヒーと着色の悩みや疑問に答えるべく、コーヒーの成分から、着色のメカニズム、どうしたら着色を予防、改善できるかまで説明していきます。これを読めば、歯の汚れを気にせずに思う存分コーヒーが飲めるようになります!
Contents
1. コーヒーと歯の着色(ステイン)の正体
そもそもコーヒーを飲むと着色するのでしょうか?答えは、します。コーヒーは着色の原因です。ここでは、コーヒーの成分や着色の原因についてご説明します。
1-1. 着色(ステイン)の正体はポリフェノール
コーヒーには主にカフェインとポリフェノールという2つの成分が含まれており、着色の正体はポリフェノールです 。ポリフェノールは植物が作り出す抗酸化物質で、ワインやココアにも含まれています。
1-2. 歯の構造
次は歯の構造と、どのようにしてポリフェノールが着色するのかを説明したいと思います。
歯は内側から歯髄(歯の神経) 、象牙質 、エナメル質 という3層 で構成されています。さらに、エナメル質の表面には主にタンパク質で構成された、唾液成分であるペリクルの膜があります。
ペリクルには歯の最も硬い部分であるエナメル質を保護しているだけでなく、フッ素とともにはたらき、歯のエナメル質表面の小さな傷を修復するはたらきがあります。
しかし、ペリクルには細菌が付着しやすく、歯垢(プラーク)が溜まりやすいです。そして、小さな傷を修復する働きは色素沈着を引き起こし、結果、着色汚れ になってしまいます。
1-3. 着色のメカニズム
コーヒーによる着色を4ステップでご紹介 します。着色を引き起こすのは、コーヒーに含まれるポリフェノールと歯の表面のペリクルです。
(1)コーヒーを飲むことにより、コーヒーの主成分の一つであるポリフェノールが口の中に入ります。
(2)ポリフェノールが歯に近づき、ペリクルに付着します。
(3)ペリクルとポリフェノールが反応し、色素が沈着していきます。
(4)着色汚れ(ステイン)となり、歯のエナメル質とイオン結合し、落ちにくくなってしまいます!
2. 歯の着色(ステイン)を落とす3つの方法
歯についてしまった着色(ステイン)汚れじゃどうしたら落ちるのか?
ここでは自宅で行う方法 と歯医者で行う方法 をご紹介ます。
2-1. 自宅ケアにオススメな歯磨き粉3つ
歯についてしまった着色汚れは、いくらかは歯磨きでケアをすることが可能です。そのときに重要なのが歯磨き粉です。
着色汚れを歯磨き粉で落とすには、大きく分けて以下の2つの方法があります。
- 研磨剤を用いて磨き落とす方法
- 汚れを歯磨き粉の成分の力で浮かせて落とす方法
研磨剤を用いる方法では、歯の表面を傷つけないように、研磨成分の強さに応じて使う回数を減らすなど、頻度を調整することが必要です。
それでは、着色落としに効果的なおすすめ歯磨き粉を3つご紹介します。
ブリリアントモア 90g (1,026円、ライオン)
ブリリアントモアに含まれるピロリン酸ナトリウムという清掃剤が歯の表面から着色汚れを浮かせて落とすので、歯が白くなります。ですが、無水ケイ酸という研磨剤の研磨成分が強いので、毎日使うというよりは、週に一度使って汚れを落とすという使い方が適切です。
SUPERSMILE 119g (3,024円、スーパースマイル)
こちらはアメリカで有名な歯磨き粉の一つで、ハリウッドのセレブも愛用していると噂の歯磨き粉です。
スーパースマイルはカルプロックスという独自成分を配合しており、ペリクルの汚れを分解して落とし、歯を白くします。また、虫歯予防にも効果のある成分を含んでいるので、歯を白くしながら同時に虫歯予防もできてしまう一品です。こちらは毎日継続して使うことが可能です。しかし、少々高額です。
アパガードリナメル 120g (3,402円、APAGARD)
アパガードリナメルは、超微細なナノ粒子のハイドロキシアパタイトという成分を含んでおります。ハイドロキシアパタイトは、多くの歯磨き粉に使われる研磨剤の1000分の1の大きさで、歯を傷つけてしまう心配がありません。さらに、エナメル質を修復する効果にも期待できるため、歯をキレイにしながら健康にすることができます。こちらも毎日継続して使うことが可能です。
さて、ここで気をつけていただきたいのが、歯磨きだけで着色汚れを除去するには限界があるということです。詳しくは次で説明します。
2-2. 歯科医院でのケアならクリーニング
歯のクリーニング、聞きなれない方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯のクリーニングとは、簡単に言うと歯科医院で行う歯の汚れ取りのことです。
クリーニングでは歯磨きでは落としきれない歯の表面についた歯垢(プラーク;別名バイオフィルム)や歯石(歯垢が固まったもの)から、着色・茶渋汚れ、ヤニまで落とすことができます。 値段は保険で行うものは3,000円程度(※1回に歯4本まで)、自費で行うものは5,000円~20,000円(※歯の本数の制限なし)です。
プロにお任せすれば汚れの落とし残しの心配がありません。痛みも少なくやっていただくことができます。さらに、クリーニングをするだけでも歯の印象は変わります!歯の表面の汚れをしっかり取ってあげることで、汚れによって黄色い印象だった歯も、もとの白さを取り戻します。
クリーニングは、定期的に通うことがおすすめです。気をつけていても日頃の歯磨きケアだけではしつこい汚れは落とせません。定期的なクリーニングによりキレイな歯を保つことができます。バイオフィルムが再生すると言われている3ヶ月に1度を目安に、クリーニングに通ってみてはいかがですか?
2-3. さらに白くしたい方は歯科医院でホワイトニング
ホワイトニングと聞くと、歯を白くするためのもの、というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。実は着色汚れを落とすにもホワイトニングは有効なのです。 ホワイトニングは相場価格25,000円程度で受けることができます。ホワイトニングには様々な種類があります。ホワイトニングの種類の解説はこちらの記事をご覧ください。
これで選べる!歯を白くするホワイトニングの種類まとめ
着色汚れを落とす鍵を握っているのは、過酸化水素です。歯科医院などで取り扱っているホワイトニング剤にのみ過酸化水素が含まれています。過酸化水素には色素を漂白させるはたらきと、ペリクルを分解する働きがあります。
なので、ホワイトニングを行うことによりペリクルの色素沈着を漂白するだけでなく、汚れの付着したペリクルごと分解し、歯をきれいにし、白くします。汚れも落とせて、歯も白くなる、一石二鳥ですね。汚れ落としだけでなく歯を白くしたい方、ホワイトニングがおすすめです。
3. 簡単にできる!コーヒー着色予防のポイント3つ
今日から簡単に実践できる、コーヒー着色を予防する方法を紹介します。ポイントは、なるべくコーヒーが口の中にとどまる時間を短くすること と、飲み終わったらすぐに洗い流すこと です。その方法とは、以下のとおりです。
- ストローで飲む
- ダラダラ飲みをしない
- 飲んだ後にすぐにうがい、歯みがきをする
コーヒーが歯に触れている時間が長ければ長いほど、着色してしまう危険性が高まります。
4. おわりに
歯は、コーヒーに含まれるポリフェノールがペリクルに沈着することにより着色します。ですがその着色は、着色に効果的な歯磨き粉を用いるか、歯科医院などでクリーニングやホワイトニングを受けることにより取り除くことができます。
歯の汚れを気にせずに、思う存分コーヒーを飲んでください!